自然体験
3年保育
幼児教育
泊まることが目的じゃない、年長キャンプの話

年長キャンプのいちばんのねらいは、
泊まることでも、たくさん遊ぶことでもありません。
それは、「話し合うこと」。
12月から始まったキャンプの話し合いは、わくわくと同時に、戸惑いの連続でした。
自分のやりたいことは言える。
友だちの気持ちも聞ける。
でも――その先、どうやって決めるの?
「じゃんけんでいいじゃん」
「え、だめなの?」
決め方がわからず、いら立ちが出てしまうこともありました。
投げやりになったり、黙り込んだり、言葉が強くなったり。
やりたいことはたくさんあるのに、前に進めない。
そんな時間が続きました。
そこで改めて、子どもたちと一緒に「話し合いって何だろう」と考えました。
例えば、ちんすこうを作るとき
小麦粉、ラード、砂糖。どれか一つ欠けても、おいしくなりません。
話し合いにも材料がある。
・自分の気持ちを言うこと
・相手の気持ちを聞くこと
・そして、みんなが「いいね」と思えるアイディアを出すこと
アイディアは、ちんすこうでいえば“砂糖”。
これがなければ、前に進めません。
「誰か一人でも納得できなかったら、また考える」
そう確認してから、子どもたちの表情が少し変わりました。
安心して違う意見を言えるようになり、
急がず、じっくり考える時間が生まれました。
そして迎えた当日。
火を囲み、料理をし、暗い夜に挑戦し、
眠る前には「やっぱりおうちがいいな」とつぶやく声も。
それでも、30分目を閉じてみようと決め、
気づけばみんなが寝息を立てていました。
朝、学校で目覚めた子どもたちの顔は、少し誇らしげでした。
泊まれたことがすごいのではなく、
ドキドキしながらも、自分の気持ちと向き合い、
仲間の気持ちにも向き合い続けたこと。
その積み重ねが、
「みんなでやり遂げたい」という思いを生み出していました。
この体験は、1日だけの特別な出来事ではありません。
日々の暮らしの中で、
自分の気持ちを言葉にし、
相手の気持ちに耳を傾け、
試行錯誤を重ねてきた時間の延長線上にあります。
年長キャンプは、その積み重ねが形になった時間でした。
ともに見守り、日々を重ねてくださっている保護者のみなさまにも、心より感謝しています。
※本記事は、担当スタッフのユウチンがまとめた「年長キャンプ新聞」をもとに、この日記用に一部編集して掲載しています。



